repeat

自分の仕事のクオリティの高さを左右する基本的な考えに「再現性」があります。 これを意識できるだけでぐっと仕事の納品物の質が高まります。

再現性がないものはただの時間の消費

再現性のない仕事はただの自分の時間の切り売りといっても過言ではありません。

  • 自分にしかメンテナンス出来ない仕事
  • 再度構築できないインフラ手順
  • 自分にしか作れない仕様書
  • 自分しか知らないドキュメントの場所
  • たまたまシステム障害が発生して直った

上記のような状態で仮に仕事が終わったとしても、また将来同じコストを書けて対応しなければならなくなります。「1年後の自分は他人」という格言があるように、とりあえず終わればいいや、の精神で作業をしていると、いつまでたっても組織がスケールしません。

再現性とは何か?

インフラ構築であれば、Ansible/Chefなどのツールを使ってコードとして管理できますし、社内のいわゆるナレッジであれば、Google Sitesなどを使って共有することが出来ます。共有フォルダにファイルを置くのでも良いですし、色々な手段はあります。

勘違いしてはいけないのは、再現性というのは「Google Sitesでナレッジを書いた」「Ansibleでインフラ設定を作った」という所までではありません。全く赤の他人が頭を使わずゼロから同じことが出来るのか?ここまで出来ることが再現性のある仕事か否かの判定ポイントとなります。

手順書などをみて、すぐに全く同じことを再現できる仕事を作れれば、組織全体が強くなります。若手など経験が少ないメンバーでも同じものをトレースするだけで同じクオリティのものを出せるようになります。自分の経験にもなるので、横展開は容易です。この積み重ねが自立した組織を作り出す礎にもなります。

ゼロから構築の大変さ

当然ですが、全くのゼロから何かを生み出すことは大変です。 なぜなら人間は想像出来ないことは生み出せないからです。

システム開発も同じで、仕様が全くない状態から仕様を定義して実装していくのは難しいですが、いったん全部完成してしまえば、その改修作業はそこまで難しくありません。

一度作ったことのあるシステムであれば、イメージが出来るので元々の仕様がなくても経験をベースとして、容易に実装することが出来ます。 仮に経験はなくても似たような手順書があれば、同じく容易に実装することが出来ます。

組織で動く場合、上記のようなゼロイチの作業非効率が至る所で発生しています。これを「再現性のある仕事」で内部を徹底的に固め、過去にやったことは繰り返さず、どんどん新しい価値の創造に集中出来るようになるとすごい組織が出来ていきそうな気がしないでしょうか。